<えになるかとり かとりっぷ> ◆第百三十五回 陰極まれば陽となる
今日は一年のうち、夜が一番長く昼が短い日、冬至ですね。
かぼちゃを食べたり、柚子湯に入ったりして無病息災を願います。
柚子の香りは冬を想起させる、季節の香り。
香取市内のお宅には、けっこう柚子を植えているところがあります。
一般的なこぶし大のものから、人の顔よりも大きそうなものまで。緑の葉っぱと黄色い果実が冬の景色に鮮やかな色を添えています。
冬至までくると、年末はすぐそこですね。
神宮の参道も、お正月の出店の準備がされ始めました。
いよいよ新年が来るなといった雰囲気ですが、なんせ冬至というのは、一陽来復とも言って、冬が終わり春が来ることだそうですから、その空気感は当たっているのでしょう。
今の時期、昼がどんどん短くなり、気分的に落ち込みやすくなるとき、私は「陰極まれば陽となる」という言葉を思い出しています。
漢方には、昼が短くなるのに合わせて内向きになった人の気の流れが、昼が長くなるにつれ、だんだんと外に向かうという考え方があります。
人の気持ちはおもしろいもので、そう言われるとそうなのかな、と思ってしまったり、単純だったりします。
なので、冬至を過ぎれば気分も上がると思えば、そうなるのです。
ほら、なぜだか楽しい気持ちになってこないですか?!
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第百三十五回 陰極まれば陽となる
文・写真 きのしたまみ
毎週木曜日更新