<えになるかとり かとりっぷ> ◆第五十一回 千歳の命延ぶ 夏越の祓え
「水無月の夏越の祓する人は 千歳の命延ぶというなり」と唱えながらくぐる茅の輪が、早くも香取神宮に設置されました。
年末にもお伝えした、年越しの大祓えですが、年に2回のうちのもう1回は、6月(水無月) にあります。
夏越し(なごし)の大祓えと言われ、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災を祈ります。
人形(ひとがた)に息を吹きかけ、それで全身をさすって茅の輪をくぐります。人形は神宮に納めると、焚き上げてくれます。
6月末まで設置されていますので、この機会に訪れてみてはどうですか。
そして、夏越しの大祓えには行事食があるそうです。
水無月という名の氷を模した和菓子で、白いういろうの上に、邪気を祓うという意味がある小豆を乗せたものです。
このほかに、夏越ごはんなるものがあって、こちらは(公社)米国安定供給確保支援機構が開発し提案している2015年から提唱している行事食です。
由来は、蘇民将来が素盞嗚尊をもてなした時のご飯にあります。
雑穀ごはんに茅の輪をイメージした緑や、邪気を祓う赤の旬の夏野菜を使った丸いかき揚げをのせて食べるということです。
でも、ご飯の上に茅の輪のように丸くかたどったものならカレーでも何でもOKという夏越ごはんもありました。
要は、夏に向けて身体の調子を整える、季節の食材を使ったご飯ならいいのかな、なんて。
行事を楽しみながら伝えていくことが大切なのだと思います。
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第五十一回 千歳の命延ぶ 夏越の祓え
文・写真 きのしたまみ
毎週木曜日更新