<えになるかとり かとりっぷ> ◆第九十六回 このぉ木 何の木
御神木というのは、巨木のイメージがありますが、山田府馬地区にある「府馬の大楠」も、ご多分にもれず、地域随一の大きさです。
この大楠、古くからそう呼ばれて親しまれていましたが、実はクスノキではなくタブノキだということです。
大正15年10月20日に国指定天然記念物に指定されたのですが、その際間違えて告示されたと考えられるそうです。
根周は約27.5mもあり、大きく伸びた枝は境内を覆い尽くすほどです。
樹齢は明らかではないですが、1300年とも1500年とも言われているのも納得の樹形をしています。
しかしながら、この大楠、平成25年の台風26号の被害により、その姿かたちはちがうものとなってしまったのです。
太い枝が倒壊し、幹の一部が剥離して内部が露出してしまったのです。
大きな被害を受けましたが、市の懸命な復旧作業と治療により、木そのものの命は受け継がれ現在も元気に枝葉を伸ばしています。
以前とは少し形が変わっても、今まで通り、私たちを見守ってくれています。
ちょっと小高いところに位置していて、隣にある展望台からは良い景色が見られます。
辿り着くまでに道が細いので、ちゃんと行けるか心配になりますが、ピンクの看板が道しるべになってくれます。
ピクニック気分で、これからの季節にはおすすめのスポットです。
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第九十六回 このぉ木 何の木
文・写真 きのしたまみ
毎週木曜日更新